オーストラリアで活躍中の会員、荒木政人さんから最新レポートが届きました

                           2021年11月15日

 

プラチナ・ギルドの会の皆様へ

 

【オーストラリア通信 No.3】  

 

オーストラリア在住会員の荒木です。

 

2014年にクイーンズランド州ブリスベンから内陸部へ約200㎞入ったところに所在する和牛牧場に赴任し、日本人オーナーより経営を委ねられてから7年が過ぎ、来年には古希を迎えるという所謂「アクティブ・シニア」を実践中でございます。

 

 

その間、2018年6月には奥山会長をはじめとする会員11名の方々が当社牧場を訪ねてきて下さり、ご一緒に州内の小旅行を楽しみながら会員間の旧交を温める嬉しい機会を与えて下さいました。

 

 

私の勤めるMacquarie Wagyu(マッコーリー和牛)牧場の概要は「オーストラリア通信No2」(2014年12月)でも記していますが、約9500ヘクタール(山手線内面積の約1.5倍)の敷地でWagyu約3000頭を生産肥育するほか、約1500ヘクタールの耕作地で小麦など穀類を栽培しております。

 

 

現在肥育場施設の増設工事を行なっていますので来年4月に完成しますと2倍の約6000頭に増える予定ですが、その規模でも当地では小規模牧場の位置付けです。

 

 

現在のスタッフは私、非常勤、パートタイマ―を含めて合計11名です。

 

オージースタッフ10名のうち女性が5名、また20歳代前半が5名との構成になっています。

 

スタッフの多くは牧場内にある住宅に住んでいますので、我々はマッコーリー・ファミリーと呼んでいます。

 

スタッフはみんな素朴で明るく、毎日笑顔を絶やさず仕事に励んでくれます。

 

 

孫のいない私はたくさんの孫や子供、同僚に日々支えられていますので、彼らが如何に働きやすいように、働き甲斐があるように、そしてスタッフ自身のスキルアップができるようにと日々考えて行動のよりどころにしております。

 

牛という生き物を扱う事業ですので全ては人、人こそが最大の資産であり、事業利益を生んで増やしてくれます。

 

ということをこの7年間で改めて実感しております。

 

 

Macquarie Wagyuと検索しますと動画の弊社HPがご覧頂けます。

 

 

オーストラリアにおいても昨年3月以降、コロナウイルスは我々の生活ばかりではなく仕事のやり方自体も大きく変えました。

 

我が牧場は都市部から離れた立地なのでアドミニストレーション業務をやってくれる人の雇用に長年苦労をしていましたが、リモートワークの普及により昨年10月より千キロ以上も離れた場所に住む大変有能な方に業務をお願いしたところ、ビジネス版Dropboxや会計事務所と会計ソフトを共有することにより、すべての請求書や書類をネット上で処理することにより業務を進めることができるようになり、またZoom会議を行なうことにより日本のオーナーや社員間の意思疎通を深めることができるようになりました。

 

 

オーストラリアは、6つの州と2つの特別地域からなる連邦制の立憲君主国(今日にいたるまで英国女王が元首)制度を1901年の建国以来維持していますが、その下で連邦と州が対等な関係にありますので、コロナに対する政策も各州政府に委ねられています。

 

 

とは言いつつ外交、国防、貿易、移民,通商、租税に責任を持つ連邦政府も昨年3月28日以降現在も国境を閉鎖したまま国境防疫対策、経済的困難者への財政支援、ワクチン調達などを積極的に行なってきております。

 

 

私が住むクイーンズランド州(人口約520万人)ですが、昨年3月末に州境を閉じて同年6月中旬まで3か月半のロックダウンに入りました。

 

その後も断続的にブリスベンやゴールドコーストなど都市圏で数人単位でも経路不明の感染者が見つかるとその都市部はロックダウンに入り、徹底的にPCR検査を行ないこれ以上の拡大がないというところで解除になります。

 

 

現在、QLD州は今年8月以降はほぼ感染者ゼロと落ち着いています。

 

また私が住むToowoomba市(人口17万人)は大都市圏のブリスベンから約120 kmほど離れており、昨年6月以降コロナ感染者はずうっとゼロでマスクもせず普通の生活をしております。

 

 

とはいっても現実には未だ世界中がウイルスに翻弄されたまま、経済活動に必須の人流や物流が停滞、混乱しており、依然として先行きが見えない状況が続いていますので、経営においては一瞬たりとも気を緩めることはできず、最悪の事態を常に想定の中に置きながら舵を握っている状態が続いております。

 

 

さてこちらはいよいよ1年で最大のイベント、真夏のクリスマスシーズンを迎えつつあります。

 

 

来月の牧場スタッフとのクリスマスパーティーでは牧場内の灌漑用人工ダム(東京ドーム11個分)でジェットスキーを楽しんだ後、牧場近くのワイナリーでバーベキューパーティーを楽しみます。

 

 

その写真は次号オーストラリア通信にて掲載させて頂きます。それではみなさん、ちょっと早いですがMerry Christmas!

 

 

プラチナ・ギルドの会 会員・オーストラリア通信員

 

荒木政人

 

2021.11.15